肢体不自由教育への希求

肢体不自由教育への希求

「人生の質」を高める「教育の質」を問う

著者名 飯野順子
ISBNコード ISBN4-921124-27-2 C3037
判型/頁 A5判/200頁(カラー)
発売日 2004年8月発売
定価
重い障害ゆえの就学の課題、医療的ケアの課題・・・ その時々で、保護者をはじめ、児童・生徒を取り巻く人々の連帯感が障害児教育の道を開き、歴史をつくってきた!! 障害児教育38年の体験的・実感的視点からの障害児教育の歴史、授業研究、教材研究、教師の専門性・・・ 「学校づくりは授業づくり」授業づくりのプロである教師に求められる資質とは― 障害児教育38年の記念誌

  • 歴史をつくってきたのは、誰か
  • 障害児教育に携わってきた体験的・実感的視点でいえば、障害児教育の歴史は、その教育を担ったものが、道を開いてきたと断言できます。保護者をはじめとして、児童・生徒を取り巻く人々の連帯感によって、歴史をつくってきたことを、いつも心に銘記し、力を合わせ、山積みしている課題に臨みたいものと思っています。課題解決には、10年という歳月を要していることも歴史が証明しています。そのため、高い理念やビジョンに基づく長期的展望が必要です。これは、難しいことではなく、子どもを取り巻く身近な状況から発想すれば、切り開くべき道が明らかになってくると信念のように思っています。
  • 本書は、これまでに書いた原稿を、一部手直しをして、まとめたもので、私の記念誌ともいえるものです。本書には、無名ではありますが、多くの方々が登場しています。事実を、そして、論理を「本人をして、語らしめよ。」という私の考えによるものです。教えて下さった多くの方々に、感謝したいと思います。
  • (はじめにより)
  • 飯野順子
  •  
  • 目次
  • はじめに ―今が大切、今がその時―
  • 第1章 親とともに創る教育を目指すために
  • ―適正な教育の場を探る就学相談の経験を通して―
  • 1.親の願いを受け止めることが第一歩
  • 2.第二歩は、「インフォームド・コンセント」の考え方で
  • 3.第三歩目の工夫 ―伝え合いの精神で―
  • 4.第四歩 ―伝える内容は肯定的な見方で―
  • 5.親とともに創る教育とは ―最後の一歩―
  • 6.おわりに
  • 第2章 「学びの本質」に迫る授業づくりのために
  • ―授業研究の秘訣―
  • 1.はじめに ―楽しく、授業をつくるために―
  • 2.授業を考えるに当たっては、広い視点と高い理念を
  • 3.授業研究のコツ その1 PLANの段階
  • 4.授業研究のコツ その2 DOの段階(1)
  • 5.授業研究のコツ その3 DOの段階(2)
  • 6.授業研究のコツ その4 SEEの段階
  • 7.おわりに
  • 第3章 養護学校における教師の専門性とは何か
  • ―教師の専門性を生かす管理職の立場から―
  • 1.はじめに
  • 2.専門性のはじまりは、「時」を大切に
  • 3.「時」の積み重ねが、障害児教育の歴史をつくったことを心に留めて
  • 4.子ども観、指導観、教育観を根底にして
  • 5.伝え、伝えられる関係づくり・コミュニケーションのプロを目指して
  • 6.開かれた学校づくり ―説明責任が問われる時代に入って―
  • 7.特別な教育的ニーズに関する研究・研修の意欲に応えるシステムを
  • 8.学校づくりは、授業づくりのプロづくり
  • 第4章 医療的ケアの課題への取組みのプロセス
  • 学校生活における医療的ケアの課題 ―そのはじまりの時は―
  • 1.はじめに
  • 2.子どもの障害の状態像は
  • 3.問題の所在は
  • 4.学校における模索
  • 5.新たな土台づくりに向けて
  • 6.大切にしたいこと ―七つのキーワード―
  • 生命の尊重と医療的ケアの体制整備を考える
  • ―東京都の救急体制整備事業に至るまで―
  • 1.東京都の基本的な考え
  • 2.第二次心身障害教育推進委員会における検討
  • 3.「医療行為を必要とする児童・生徒の教育措置等検討委員会」の設置と報告書
  • 4.「医療体制整備事業」のスタート
  • 5.「救急体制整備事業」のスタート
  • 6.モデル校・村山養護学校の実践から
  • 7.やむを得ない理由ということについて
  • 8.「指導医」の役割について
  • 9.「医療行為」? 「生活行為」?
  • 10.法という困難なハードルを越えるための助走をスムーズに
  • 11.おわりに
  • 生命を輝かせ「生活の質」を高める「教育の質」を問う
  • 1.基本的な考え方 ―生命の輝きを求めて―
  • 2.教育上の位置づけを明確にするために
  • 3.実施に当たって留意すること
  • 4.おわりに
  • 医療的ケアの必要な子どもへの教育的対応
  • 1.障害は、年々超重症化して
  • 2.教育上の位置づけについて
  • 3.医療的環境づくりに向けて
  • 4.保護者の付き添いのクリアのために
  • 5.これまでの10年、そしてこれから
  • 「天声人語」に託した願い
  • 1.輝いた人生を、子ども達に
  • 2.願いは、一つ
  • 3.養護学校の役割とは
  • 新たな医療と教育の連携を求めて
  • その1 ―歴史は繰り返すの視点で―
  • 1.介助員制度の誕生
  • 2.体育・機能訓練の時代には
  • その2 ―医療的環境を整えるために―
  • 1.医師のバックアップのもとに
  • 2.スーパーバイザーとしての看護師を
  • 3.充実した研修のために
  • その3 ―看護師がおかれた経過―
  • その4 ―医師・看護師の確保に向けて―
  • 1.看護師さんの援助
  • 2.専門の医師の養成と確保を
  • 3.医療と教育の連携のもたらすもの
  • その5 ―教育サイドから医療サイドへの期待―
  • 1.在宅医療の推進というけれど
  • 2.お忙しいことと思いますが、養護学校を見学して下さい
  • ―理解を深めるために―
  • 3.医療的知識を有する教員は、保護者の信頼を得ています
  • ―研修の充実のために―
  • 4.医療に関する地域のバックアップシステムの中に学校もあります
  • ―医師の巡回指導システム化そして看護師の派遣制度を―
  • その6 ―保護者の気持に即して―
  • 1.Kさんの報告から
  • 2.Iさんの報告から
  • その7 ―医療的ケアの教育上の位置づけについて―
  • 1.心の健康 ―信頼・希望― が生きるエネルギーになるために
  • 2.授業の中で
  • 3.個別的・具体的な計画で
  • 子どもの心に寄り添う医療的ケアを
  • ―養護学校における現状と課題―
  • 1.はじめに ―「ケア」を共通の基盤として―
  • 2.新たなステージとは
  • 3.看護師さんが、やってきた
  • 4.子どもの心に寄り添う医療的ケアとは
  • 5.教育活動への位置づけを明確に
  • 6.組織的な取組みとしての学校における医療的ケア
  • 7.支援をつなぐコーディネーターを
  • 8.最後に ―変化する実態をふまえて―
  • 第5章 自立と社会参加のために
  • ―高等部教育で大切にしたいこと―
  • 1.はじめに ―「自立」とは―
  • 2.主体的な活動とは
  • 3.個性の一部という見方を
  • 4.障害の受容をありのままに
  • 5.自己理解を深めるために
  • 6.肯定的な自己像の形成を
  • 7.新しい価値観の創造を
  • 8.迷惑をかけるということに大胆に
  • 9.経験の積み重ねを通して、「理解」という財産の蓄積を
  • 10.保護者は、人生設計のパートナーとして
  • 11.温かさ、優しさ、豊かさを地域社会に
  • 第6章 学校だより
  • 東京都立多摩養護学校長時代 ―肯定的な自己像を求め続けて―
  • 東京都立港養護学校長時代 ―時の成熟に輝きを見出して―
  • 東京都立村山養護学校長時代 ―「一茎有情」の精神を授業に生かす―

新刊書籍

雇用関係法の理論と実務

2024年11月14日発売
定価4,950円
知的障害のある子供の「自己決定力」が身に付く授業
2024年11月26日発売
定価2,750円
生命の輝く教育を目指して その2
〜授業づくり・訪問カレッジ・医療的ケア・秋津療育園〜
2024年11月14日発売  定価2,200円
授業力向上シリーズNo.12
「肢体不自由のある児童生徒のための授業」を究める
2024年11月11日発売  定価2,200円
障害児教育双書 学びを生活に生かす子どもの姿を求めて −自立活動の視点を生かした4つのアプローチ−
2024年11月8日発売  定価2,200円
学校全体で取り組む!特別な教育的ニーズのある児童を含む全ての児童への支援
2024年10月17日発売
定価2,530円
聴覚障害のある教員が導き出した生徒の認知特性を生かした指導 −聴覚障害児に見られる傾向や指導上の工夫点、留意事項−
2024年10月11日発売  定価2,640円
日々のわずかな時間で子供のことばの力を育てる 学校や家庭でカンタンに実践できるお天気メソッド
2024年9月3日発売   定価2,420円
ひとりでできた!またやってみよう!
知的障害のある生徒が料理を好きになるレシピ
2024年9月3日発売   定価2,860円
特別支援教育の視点で取り組む こころとからだの授業 −わかりやすい性教育−
2024年8月21日発売
定価2,310円
新時代を生きる力を育む 肢体不自由のある子のウェルビーイング教育・支援実践
2024年8月8日発売
定価2,640円
キャリア支援に基づく
職業リハビリテーション学
2024年8月1日発売
定価4,180円
インクルージョンを進めるために障害児の放課後活動を豊かにしよう 〜放課後等デイサービスを中心に〜
2024年7月29日   定価2,530円
その人らしく、輝く、人生の履歴を、創る  重症心身障害児者の新たな療育活動を求めて その2
2024年7月18日発売   定価3,080円

Information

【イベント】
キャリア発達支援研究会
 お問合せが続いているので申し込み期限を延長します。検討中のみなさんお急ぎください!
(ただし、16日以降は若干の制限があることをご了承くださいませ)
【TV放送】
『はるの空』の著者、聴覚障害者の春日晴樹さんとその家族が 10/26(土)21時30分〜Eテレ「阿佐ヶ谷アパートメント」 に出演します。
【イベント】
春日晴樹さんが9/ 21(土)にHTB北海道テレビのイベントでトークショー。『はるの空』も販売。
【TV放送】
はるの空 聞こえなくても、できるんだよ『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメンタリー(日本テレビ9月1日(日)24:55〜ほか)。
【イベント】
日本育療学会第28回学術集会2024.8/10(土)開催
【イベント】
キャリア発達支援研究会 12回年次大会(青森)2024.11/30・12/1(土日)開催
【イベント】
第49回 淑徳大学 発達臨床研修セミナー2024.8/3・4日(土日)開催 
【TV放送】(YouTubeも配信)
テレメンタリー2024「世界一きれいな言葉」全国放送! 『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメントです。「手話」のこと理解できます。
テレビ朝日2/3(土)午前4:50~、朝日放送テレビ2/4(日)午前4:50~、北海道テレビ放送2/4(日)午前10:30~
【イベント】
第48回 淑徳大学 発達臨床研修セミナーが2023年8月5・6日(土・日)に開催されます。
肢体不自由教育2023年259号
『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』
書評が掲載されました。
『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』
週刊教育資料 第1691号2023年2月20日号
『発達障害・知的障害のある子どものSNS利用ガイド』の書評が掲載されました。
『発達障害・知的障害のある子どものSNS利用ガイド』
点字毎日新聞 第1251号
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』
肢体不自由教育2023年258号
『障害の重い子供のための 各教科の授業づくり』書評が掲載されました。
『障害の重い子供のための 各教科の授業づくり』
週間教育資料2023年1月16日 No.1687
『大人の発達障害 「自分を知ること」「人に伝えること」』書評が掲載されました。
『大人の発達障害 「自分を知ること」「人に伝えること」』
理科教室2月号 vol.818
(2023年02月01日発行)
『中学・高校物理の学びに役立つ実験集』盲学校の物理実験の工夫と生徒を育む授業として記事が掲載されました。
『中学・高校物理の学びに役立つ実験集』
月刊人材ビジネス vol.438 (発売日2023年01月01日) 『労使関係法の理論と実務』
人材ビジネス関係者にお勧めの一冊として記事が掲載されました。
『労使関係法の理論と実務』
北羽新報 2022.9.13
山口新聞 2022.9.19
『はるの空』春日さん夫婦の民泊運営についての記事が掲載されました。
『はるの空』
肢体不自由教育2022.257号
『障害の重い子どもの授業づくり 最終章』 の書評が掲載されました。
『障害の重い子どもの授業づくり 最終章』
肢体不自由教育2022.256号
『自立活動ハンドブック第1巻〜第3巻』『障害のある子供の教育支援の手引』 の書評が掲載されました。
『自立活動ハンドブック第1巻』
『障害のある子供の教育支援の手引』
肢体不自由教育2022.255号
『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』 の書評が掲載されました。
『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』
『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』
NHK総合(全国放送)「空知くん 3歳 〜空知の声は聞こえなくても〜」
本放送 4月1日(金) 午後7時30分-
再放送 4月2日(土) 午前10時55分-
『はるの空』の春日さんの家族を追ったドキュメント番組が放送されます。聴覚に障害のある両親と3歳の息子空知くんの成長記録です。
『はるの空』
特別支援教育研究2022年4月号『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』の 書評が掲載されました。
『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』
実践みんなの特別支援教育2022年4月号 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』の 書評が掲載されました。
『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』
肢体不自由教育2022.254号 『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』の書評が掲載されました。
『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』
上毛新聞文化欄 2022.3.1
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』
あとはとき第13号『視覚障害教育入門Q&A 新訂版』 の書評が掲載されました。
『新訂版 視覚障害教育入門Q&A』
琉球新報2022.3.3
『はるの空』春日さんの講演についての記事が掲載されました。
『はるの空』
特別支援教育研究NO.775
(令和4年3月発行) 図書紹介
『知的障害教育の「教科別の指導」と「合わせた指導」』
NHK総合(全国放送)「空知くん3歳―心と心で会話する親子―」 11月24日(水)の放送で『はるの空』の春日さん親子が放映されました。
『はるの空』
肢体不自由教育252号
(令和3年11月発行) 図書紹介
『みんなにやさしい授業の実践』
特別支援教育研究10月号
(東洋館出版社)図書紹介
重度・重複障害児の学習とは?
特別支援教育研究10月号
(東洋館出版社)図書紹介
これ一冊でわかる「教育相談」
北日本新聞 9/5 記事
はるの空
特別支援教育研究9月号
(東洋館出版社)
『今日からできる! 小学校の交流及び共同学習』
特別支援教育研究9月号
(東洋館出版社)
『教材知恵袋 自立活動編』
埼玉新聞2021.8.6
『私たちが命を守るためにしたこと』の記事が掲載されました。
TBSラジオ「人権TODAY」(土曜日8時20分〜)、7月3日の放送で、
『私たちが命を守るためにしたこと』の本が取り上げまれます。
肢体不自由教育250号
(日本肢体不自由児協会)
文字・文章の読み書き指導
4/13号 あさひかわ新聞 記事
はるの空
4/6 北海道新聞 記事
はるの空
3/13 美瑛新聞 記事
はるの空
実践みんなの特別支援教育4月号(学研教育みらい)
図書紹介
特別なニーズ教育の基礎と方法
肢体不自由教育249号
図書紹介
授業力向上シリーズNo.8 遠隔教育・オンライン学習の実践と工夫
特別支援教育研究3月号
(東洋館出版社)763号
図書紹介
キャリア発達支援研究7 思いと向き合い可能性を紡ぐキャリア教育
実践障害児教育2021年2月号
(学研教育みらい)
カリキュラム・マネジメントで子どもが変わる!学校が変わる!
肢体不自由教育248号
(日本肢体不自由児協会)
特別支援教育のカリキュラム・マネジメント
肢体不自由教育247号
(日本肢体不自由児協会)
子ども主体の子どもが輝く授業づくり3
10/8産経新聞 記事
社会参加をみすえた自己理解
10/6大阪日日新聞 記事
社会参加をみすえた自己理解
肢体不自由教育246号
(日本肢体不自由児協会)
特別支援教育のステップアップ指導方法100
肢体不自由教育246号
(日本肢体不自由児協会)
「自立活動の指導」のデザインと展開
教育家庭新聞8/3号
特別支援教育の基礎・基本 2020
実践障害児教育8月号
(学研教育みらい)
今日からできる! 発達障害通級指導教室
実践障害児教育7月号
(学研教育みらい)
知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践
特別支援教育研究6月号
(東洋館出版社) 図書紹介
「自立活動の指導」のデザインと展開
肢体不自由教育245号
(日本肢体不自由児協会)
適切行動支援 PBSスタディパック
特別支援教育研究3月号(東洋館出版社) 図書紹介
キャリア発達支援研究 6
トーハン週報`20 2/3号
スマホに振り回される子 スマホを使いこなす子
西日本新聞 熊本県版朝刊
思春期の子どものこころがわかる25のQ&A

Pick Up

ご注文

Online Shop

書籍は次のネット書店でも購入することができます。
アマゾン
セブンネット

Link

QRコード

当サイトはスマートフォンに対応しております。
https://www.kyoikushinsha.co.jp/

X(Twitter)

https://twitter.com/kyoikushinsha