視力 0.06の世界
見えにくさのある眼で見るということ
著者名 | 元 全国特殊学校長会会長・元 全国盲学校長会会長 小林 一弘 | |
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ISBNコード | ISBN4-921124-18-3 C3037 | |
判型/頁 | 四六判/205頁 | |
発売日 | 2003年8月発売 | |
定価 |
- 弱視者の家族や保育・教育・福祉等に携わっている人、弱視者と職場を同じにしている人、同僚や上司といった弱視者の周辺の人たちにぜひ読んで欲しい弱視者理解のための本です。
- 推薦の言葉
- 弱視のお子さんを診察するとき、家族の方や学校の先生に、「どのように見えているのでしょう」と質問されることがしばしばあります。毎度のことですが、一瞬言葉を失ってしまいます。その後、おもむろに、視力や視野の障害の程度に応じて説明するのですが、なかなか理解してもらえません。その答えが、この度ジアース教育新社から出版された小林一弘先生のご著書の中にあります。
- 先生が最初に書かれておられますように、ご自身の弱視の状態を質問されても、一言や二言ではとうてい説明できるものではなく、大変困られたそうです。その経験から、弱視の持つ様々な自覚症状を、事細かに記載されておられます。先生の目の状態は、視力障害だけでなく、色覚や光覚の障害、眼球振盪も加わっているというように、大変多彩な症状がある眼疾患です。また、強度の屈折異常を伴い、さらに網膜剥離の手術の経験もあり、視野の異常も体験されています。弱視でこのように多彩な症状を持っておられる方はおりませんので、この本を読めば、弱視の見え方はすべて理解できるようになります。
- さて、先生と私は、現在は患者さんと主治医という関係ですが、実は、私が昭和43年5月、東京都立葛飾盲学校の眼科の校医をお引き受けした時に、先生は葛飾盲学校で教鞭を執っておられ、その後、教育大附属盲学校、久我山盲学校を経て葛飾盲学校の校長先生として再びご一緒になったと言うように、非常に長いお付き合いなのです。その間、お仕事の上では、一度も先生の目が悪いということを意識したことはありません。先生は、何気なく普通に受験して東京都立戸山高等学校に合格したと書かれています。学区は異なりますが、同時代に都立高校を受験した私にとって想像を絶するものです。なぜなら、当時は共通のアチーブメントテストを受ける必要があって、しかも、戸山高校に合格するには、全科目満点に近い成績でなければならなかったのです。あの目の状態で、人並み以上のお仕事をされ、また、多彩な趣味の世界でも充実した生活を送っておられることを、本書で改めて知り感動しています。
- 本書が、弱視教育に携わっておられる先生方だけでなく、眼科医が、弱視のお子さんの見え方を聞かれた時、うろたえることなく答えられることに、役立つものと推薦いたします。
- 平成15年6月
- 帝京大学名誉教授 久保田伸枝
- 目次
- 第1章 見えることは凄いこと
- 1.見えることの凄さを知らずに育つ
- 2.ものを見分けるのに時間がかかる
- 第2章 私の視覚障害
- 1.目を細めて見る
- 2.眼球振盪付きの視力
- 3.自分の視力の限界を知る
- 4.地図は弱視の必需品
- 5.色覚障害の色の見え方
- 6.色がわからなくての失敗
- 7.人の眼を借りて色を見る
- 8.羞明があるということ
- 9.遠近調節のできない眼
- 第3章 視覚補助具の力を借りて
- 1.補助具でカバーできるもの
- 2.常用している手持ちのルーペ
- 3.外出に欠かせない単眼鏡
- 4.羞明防御のサングラス
- 第4章 通常の小・中・高等学校に学ぶ
- 1.教壇が私の机だった
- 2.漢字でのつまづき
- 3.得意だった算数・数学
- 4.嫌いではなかった地図の学習
- 5.苦手だった体育
- 6.毛筆の穂先が見えなくて
- 7.立体感を学んだ図工・美術
- 8.課外活動でのつまづき
- 第5章 弱視眼は健康のバロメーター
- 1.桑原先生・大山先生の助言
- 2.定年間際の網膜剥離
- 3.視覚障害の自己管理
- 第6章 障害受容は家族と共に
- 1.両親や弟たちはどれだけわかっていたか
- 2.結婚と家庭生活
- 3.子どもたちの受けとめ方
- 4.弱視児を持つ家庭の理解
- 第7章 趣味は命の潤い
- 1.社会人になってからの趣味生活
- 2.囲碁の面白さを知る
- 3.新劇を楽しむ
- 4.書道に挑む
- 5.俳句に遊ぶ
- 第8章 私の社会参加
- 1.東京都就学相談室勤務の経験から
- 2.大勢の人の前で
- 3.弱視のコミュニケーション障害
- 4.障害を鏡として生きる
- 第9章 弱視児の教育に望む
- 1.一人ひとりを大事に
- 2.ロービジョン的な発想での理解を
- 3.弱視児と探す教材・教具
- 4.見やすさのある環境づくり
- 5.障害を生かして生きる生き方を
新刊書籍
Information
- 【イベント】
- キャリア発達支援研究会
お問合せが続いているので申し込み期限を延長します。検討中のみなさんお急ぎください!
(ただし、16日以降は若干の制限があることをご了承くださいませ) - 【TV放送】
- 『はるの空』の著者、聴覚障害者の春日晴樹さんとその家族が 10/26(土)21時30分〜Eテレ「阿佐ヶ谷アパートメント」 に出演します。
- 【イベント】
- 春日晴樹さんが9/ 21(土)にHTB北海道テレビのイベントでトークショー。『はるの空』も販売。
- 【TV放送】
- はるの空 聞こえなくても、できるんだよ『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメンタリー(日本テレビ9月1日(日)24:55〜ほか)。
- 【イベント】
- 日本育療学会第28回学術集会2024.8/10(土)開催
- 【イベント】
- キャリア発達支援研究会 12回年次大会(青森)2024.11/30・12/1(土日)開催
- 【イベント】
- 第49回 淑徳大学 発達臨床研修セミナー2024.8/3・4日(土日)開催
- 【TV放送】(YouTubeも配信)
- テレメンタリー2024「世界一きれいな言葉」全国放送!
『はるの空』の著者、春日晴樹さんのドキュメントです。「手話」のこと理解できます。
テレビ朝日2/3(土)午前4:50~、朝日放送テレビ2/4(日)午前4:50~、北海道テレビ放送2/4(日)午前10:30~ - 【イベント】
- 第48回 淑徳大学 発達臨床研修セミナーが2023年8月5・6日(土・日)に開催されます。
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肢体不自由教育2023年259号
『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』
書評が掲載されました。 - 『発達に遅れがある子どものためのお金の学習』
『特別支援教育における学校・教員と専門家の連携』
『かゆいところに手が届く重度重複障害児教育』 -
週刊教育資料 第1691号2023年2月20日号
『発達障害・知的障害のある子どものSNS利用ガイド』の書評が掲載されました。 - 『発達障害・知的障害のある子どものSNS利用ガイド』
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点字毎日新聞 第1251号
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。 - 『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』
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肢体不自由教育2023年258号
『障害の重い子供のための 各教科の授業づくり』書評が掲載されました。 - 『障害の重い子供のための 各教科の授業づくり』
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週間教育資料2023年1月16日 No.1687
『大人の発達障害 「自分を知ること」「人に伝えること」』書評が掲載されました。 - 『大人の発達障害 「自分を知ること」「人に伝えること」』
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理科教室2月号 vol.818
(2023年02月01日発行)
『中学・高校物理の学びに役立つ実験集』盲学校の物理実験の工夫と生徒を育む授業として記事が掲載されました。 - 『中学・高校物理の学びに役立つ実験集』
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月刊人材ビジネス vol.438 (発売日2023年01月01日) 『労使関係法の理論と実務』
人材ビジネス関係者にお勧めの一冊として記事が掲載されました。 - 『労使関係法の理論と実務』
- 北羽新報 2022.9.13
山口新聞 2022.9.19
『はるの空』春日さん夫婦の民泊運営についての記事が掲載されました。 - 『はるの空』
- 肢体不自由教育2022.257号
『障害の重い子どもの授業づくり 最終章』 の書評が掲載されました。 - 『障害の重い子どもの授業づくり 最終章』
- 肢体不自由教育2022.256号
『自立活動ハンドブック第1巻〜第3巻』『障害のある子供の教育支援の手引』 の書評が掲載されました。 - 『自立活動ハンドブック第1巻』
『障害のある子供の教育支援の手引』 - 肢体不自由教育2022.255号
『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』 の書評が掲載されました。 - 『インクルーシブ教育システムを進める10の実践』
『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』 - NHK総合(全国放送)「空知くん 3歳 〜空知の声は聞こえなくても〜」
本放送 4月1日(金) 午後7時30分-
再放送 4月2日(土) 午前10時55分-
『はるの空』の春日さんの家族を追ったドキュメント番組が放送されます。聴覚に障害のある両親と3歳の息子空知くんの成長記録です。 - 『はるの空』
- 特別支援教育研究2022年4月号『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』の 書評が掲載されました。
- 『キャリア発達支援研究8 いま、対話でつなぐ願いと学び』
- 実践みんなの特別支援教育2022年4月号 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』の 書評が掲載されました。
- 『知的障害教育における「学びをつなぐ」キャリアデザイン』
- 肢体不自由教育2022.254号 『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』の書評が掲載されました。
- 『インクルーシブ教育システム時代の就学相談・転学相談』
- 上毛新聞文化欄 2022.3.1
『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』の記事が掲載されました。 - 『視覚障害のためのインクルーシブアート学習』
- あとはとき第13号『視覚障害教育入門Q&A 新訂版』 の書評が掲載されました。
- 『新訂版 視覚障害教育入門Q&A』
- 琉球新報2022.3.3
『はるの空』春日さんの講演についての記事が掲載されました。 - 『はるの空』
- 特別支援教育研究NO.775
(令和4年3月発行) 図書紹介 - 『知的障害教育の「教科別の指導」と「合わせた指導」』
- NHK総合(全国放送)「空知くん3歳―心と心で会話する親子―」 11月24日(水)の放送で『はるの空』の春日さん親子が放映されました。
- 『はるの空』
- 肢体不自由教育252号
(令和3年11月発行) 図書紹介 - 『みんなにやさしい授業の実践』
- 特別支援教育研究10月号
(東洋館出版社)図書紹介 - 重度・重複障害児の学習とは?
- 特別支援教育研究10月号
(東洋館出版社)図書紹介 - これ一冊でわかる「教育相談」
- 北日本新聞 9/5 記事
- はるの空
- 特別支援教育研究9月号
(東洋館出版社) - 『今日からできる! 小学校の交流及び共同学習』
- 特別支援教育研究9月号
(東洋館出版社) - 『教材知恵袋 自立活動編』
- 埼玉新聞2021.8.6
- 『私たちが命を守るためにしたこと』の記事が掲載されました。
- TBSラジオ「人権TODAY」(土曜日8時20分〜)、7月3日の放送で、
- 『私たちが命を守るためにしたこと』の本が取り上げまれます。
- 肢体不自由教育250号
(日本肢体不自由児協会) - 文字・文章の読み書き指導
- 4/13号 あさひかわ新聞 記事
- はるの空
- 4/6 北海道新聞 記事
- はるの空
- 3/13 美瑛新聞 記事
- はるの空
- 実践みんなの特別支援教育4月号(学研教育みらい)
図書紹介 - 特別なニーズ教育の基礎と方法
- 肢体不自由教育249号
図書紹介 - 授業力向上シリーズNo.8 遠隔教育・オンライン学習の実践と工夫
- 特別支援教育研究3月号
(東洋館出版社)763号
図書紹介 - キャリア発達支援研究7 思いと向き合い可能性を紡ぐキャリア教育
- 実践障害児教育2021年2月号
(学研教育みらい) - カリキュラム・マネジメントで子どもが変わる!学校が変わる!
- 肢体不自由教育248号
(日本肢体不自由児協会) - 特別支援教育のカリキュラム・マネジメント
- 肢体不自由教育247号
(日本肢体不自由児協会) - 子ども主体の子どもが輝く授業づくり3
- 10/8産経新聞 記事
- 社会参加をみすえた自己理解
- 10/6大阪日日新聞 記事
- 社会参加をみすえた自己理解
- 肢体不自由教育246号
(日本肢体不自由児協会) - 特別支援教育のステップアップ指導方法100
- 肢体不自由教育246号
(日本肢体不自由児協会) - 「自立活動の指導」のデザインと展開
- 教育家庭新聞8/3号
- 特別支援教育の基礎・基本 2020
- 実践障害児教育8月号
(学研教育みらい) - 今日からできる! 発達障害通級指導教室
- 実践障害児教育7月号
(学研教育みらい) - 知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践
- 特別支援教育研究6月号
(東洋館出版社) 図書紹介 - 「自立活動の指導」のデザインと展開
- 肢体不自由教育245号
(日本肢体不自由児協会) - 適切行動支援 PBSスタディパック
- 特別支援教育研究3月号(東洋館出版社) 図書紹介
- キャリア発達支援研究 6
- トーハン週報`20 2/3号
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- 西日本新聞 熊本県版朝刊
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