高機能自閉症,ADHD,LDの支援と指導計画

通常の学級担任のための指導ヒント集が付いている

高機能自閉症,ADHD,LDの支援と指導計画

―特別支援教育の手引き―

著者名 東京コーディネーター研究会 編著
ISBNコード ISBN4-921124-23-X C3037 \2095E
判型/頁 B5判/152頁
発売日 2004年 3月
定価
高機能自閉症、ADHD、LD等の課題がある子どものために。一人一人の子どもがもつ能力をよりよく引き出す面からの指導。子どもたちに共通する社会性等の課題を克服していく力を培う面からの指導。 【附録:A5判/32頁】東京都文京区立駒本小学校が取り組んだ 「どこのクラスにもいる」“特別な教育的ニーズがある子”への支援

  • 出版にあたって
  • 平成15年3月に国の調査研究協力者会議の最終報告が出され、「障害の程度等に応じ特別な場で指導を行う『特殊教育』から、障害のある児童生徒一人一人の教育ニーズに応じて適切な教育的支援を行う『特別支援教育』への転換を図る」方向が明らかにされました。
  • これまでは特殊教育として盲学校・聾学校・養護学校と特殊学級で行われていましたが、これからは特別支援教育として全ての通常の学級も含めたより広い教育の場で行われることになります。特別な支援を必要とする児童生徒に、LD、ADHD、高機能自閉症等、通常の学級で生活している軽度の障害のある児童生徒が加えられ、数も何倍かに広がって、特別支援教育の対象の大半が軽度の障害のある児童生徒ということになりました。
  • これまで特殊教育の対象となっていなかった軽度の障害のある児童生徒の割合は、国の調査では全児童生徒の6.3%、東京都の調査では4.4%となっています。国の調査で16人に1人、との調査でも23人に1人の割合です。平均的に考えれば、どの学級にも1人か2人在籍していることになります。これからは、養護学校や特殊学級の先生がたはもちろん、通常の学級の先生がたも特別支援教育の指導者になります。
  • 軽度の障害のある児童生徒は、知的に遅れがなく行動のエネルギーも高いために、本人なりの一生懸命の行動が集団生活を混乱させてしまうことも少なくありません。多くの学級で多くの先生がたが対応にご苦労されているところです。しかし同時に、自分が集団に適応していないことや周りの人たちに認められていないことを強く感じ取ってもいます。その結果として自信を失い、心に深い傷を負って自己有用感を低め、ことさらに反抗的になったり拒否的になっていたりすることも多くあります。こうしたことが続くと二次的障害を発生させ、適応を一層困難にしてしまいます。こうした子どもたちの苦しみを少しでも解消し、よりよい成長を図るためにも、一人ひとりの教育ニーズを把握して適切な支援を行うことが、本人にとっても学級にとっても必要です。
  • 私たちは平成13年度から3年間、文部科学省の研究開発学校として文京区立駒本小学校を中心に、東京都内の通級指導学級で指導している先生がたの協力を得、教育・医療・心理の専門家の先生がたのご指導を頂きながら、軽度の障害のある子どもたちの教育ニーズ応じる教育課程の在り方を研究し、平成15年10月に発表会を行いました。発表は、特別支援教育の在り方や、具体的な支援の方法を実践的に示唆するものであると各方面から高い評価を頂くことができました。発表会には1000人を超えるご参加を頂き、発表会後も資料請求の要望が相次いで寄せられたため、作成した冊子も底をついてしまいました。
  • その後も多くの学校や公的機関から資料の請求が続き、それに応じられないことを心苦しく思っていました。そんな時に出版のお誘いがあり、少しでも多くのかたのお役に立てばと、研究してきたことを中心に通級指導学級の先生にも通常の学級の先生にもより分かりやすいように整理し、新しい資料を加えて本にまとめることになりました。
  • 「通常の学級担任のための指導ヒント集」を別冊として添えることもできました。初めて軽度の障害のある子どもたちに出会う先生がたにもきっとご活用頂けると考えています。
  • この本が、少しでも先生がたのお役に立ち、一人でも多くの子どもたちの幸せにつながることを心から願っています。
  • この本ができるまでには、巻末にお名前を挙げた多くの先生がたのお力とご指導を頂きました。また、ジアース教育新社の加藤勝博氏にも懇切なるご助言とご協力を頂きました。心よりお礼申し上げます。
  • 平成16年3月
  • 東京コーディネーター研究会会長 森 秀一郎
  •  
  • 目次
  • 第1章 特別支援教育の研究に取り組む
  • 1.特別な支援を求める子どもたち
  • (1)通級指導を通して出会う軽度の障害のある児童
  • (2)どのクラスにもいる特別な支援を必要とする子どもたち
  • 2.効果的な支援の在り方を求めて
  • (1)まだまだ手探りな指導の現状
  • (2)「特別支援教育」へ向けて明確にしたことは
  • (3)研究を役立て、さらに発展させるために
  • 第2章 軽度の障害のある児童の現状と課題を探る
  • 1.駒本小学校通級指導学級の実践記録を整理して
  • (1)通級児童数の整理
  • (2)障害の状態に応じた指導内容
  • (3)障害の状態に応じた指導時間と指導形態
  • 2.通常の学級の担任へのアンケート調査から
  • 3.都内通級指導学級(協力校)への調査から
  • (1)通級のきっかけ及び主訴
  • (2)入級時の実態把握の方法
  • (3)指導のねらい
  • (4)指導日数、時数
  • (5)在籍校で有効な指導形態及び方法
  • (6)「自立活動」と「教科の補充」について
  • 第3章 特別な教育的ニーズの把握
  • 1.実態把握の方法を検討して
  • (1)それぞれの場からの情報収集(多面的な児童理解)
  • (2)専門的な診断やアドバイスの入手
  • 2.「アセスメントシート」とその活用
  • (1)アセスメントシート作成までの手順
  • (2)アセスメントシート作成
  • (3)成果と課題
  • 第4章 効果的な教育課程に関する研究
  • 1.ニーズに応じるための「指導内容表」
  • (1)新たな「指導内容表」の必要性
  • (2)「指導内容表」の作成に向けて
  • (3)アンケート調査から
  • (4)問題点の整理と作成の方向づけ
  • (5)新たな「指導内容表」
  • 2.ニーズに応じるための「指導時間」と「指導形態」
  • (1)「柔軟さ」の必要性
  • (2)「指導時間」をニーズに応じて弾力的に設定して
  • 事例1 安全面に課題があった高機能自閉症児の指導
  • 事例2 学習参加が困難なADHD児の指導
  • 事例3 短期集中的に通級指導時数を大幅に増やしたADHD児の指導
  • 事例4 算数等の学習に困難がある学習障害児の指導
  • 事例5 集中参加が困難なADHD児へのコンサルテーション機能を生かした訪問指導
  • 第5章 効果的な指導方法の工夫
  • 1.特別な指導の場(通級指導学級)の指導の工夫
  • (1)本校通級指導学級「いずみ」の指導
  • (2)「いずみ」の実践を見直して
  • (3)新たな「ソーシャルタイム」の時間
  • 2.通常の学級と特別な指導の場の指導を結ぶ工夫
  • (1)二つの場の指導が連続したものになる必要性
  • (2)特別な教育的ニーズを把握するシステムづくり
  • (3)指導計画の作成の手順
  • (4)通常の学級の個別指導計画
  • (5)実践事例
  • 第6章 支援環境を整えていくために
  • 1.校内支援体制をつくる
  • (1)特別支援委員会の設置
  • (2)特別支援委員会の定例化
  • (3)「個別支援カード」の作成
  • (4)特別支援全体研修会
  • (5)生活指導部会(職員朝会)
  • (6)生活指導部会
  • (7)講演会、事例研究会での研修
  • (8)保護者との相談、面談
  • (9)特別支援年間計画
  • 2.学校と専門家を結ぶ取組み ―巡回相談講師として医師等専門家を区内小学校に派遣―
  • (1)研究開発の必要性と開発の方法
  • (2) 実践研究
  • 3.通級指導学級によるコンサルテーション
  • (1)通常の学級との連携
  • (2)保護者との連携
  • 4.学校コーディネーターの役割の考察
  • 第7章 「教育的ニーズに応じた指導計画と実践」の1モデル
  • 1.特別な教育的ニーズの把握
  • (1)児童の概要について
  • (2)アセスメントシートの作成
  • 2.「指導内容表」を活用した指導計画づくり
  • (1)指導内容表を活用した指導内容設定の手順
  • (2)指導の基本方針の設定
  • (3)指導計画の立案
  • (4)個別の教育課程表の作成
  • (5)特別な指導の場(通級指導学級)の個別指導計画
  • (6)通常の学級の個別指導計画
  • 3.指導の場と支援の方法の工夫
  • (1)「通常の学級」と「特別な指導の場」を結ぶ実践
  • (2)通級指導学級で行われた専門的指導
  • 4.児童の変容
  • 5.まとめ
  • (1)実践研究の成果
  • (2)実践研究の課題と提案
  • 第8章 各専門分野から特別支援教育を語る
  • ◎本研究開発の意義と成果
  • 教育課程の編成に関わる研究開発
  • 支援環境に関わる研究開発
  • 資料の提供及び提言
  • 研究成果の特別支援教育への活用
  • 今後の特別支援教育に望むこと
  • 「いずみ教室」の挑戦
  • ソーシャルタイムを導入した小集団指導
  • 小集団指導の意義
  • 集中的な指導の必要性
  • 通常学級への訪問指導
  • 「特別支援教育」−医療からの提言−
  • ADHD、LD、高機能自閉症の増加傾向について
  • いずみ学級実践のすばらしさ
  • 特別支援教育への医療からの提言
  • 終 章 成果と課題

新刊書籍

高等学校における特別支援学校の
分校・分教室 全国の実践事例23

2017年10月 5日発売
本体2,400円+税
「気になる」子ども
保護者にどう伝える?

2017年 9月13日発売
本体1,700円+税
「困り」解消!
小学校英語ハンドブック

2017年 9月11日発売
本体2,200円+税
職業学科3校合同研究実践事例集
地域と共に進めるキャリア発達支援

2017年 8月24日発売
本体1,800円+税
ハマの大学!
学長のおさらい

2017年 8月21日発売
本体1,650円+税
となりのPTAの実践 このPTAがすごい!
―全国活動事例集―

2017年 8月21日発売
本体2,000円+税
とうきょうist。
 

2017年 8月18日発売
本体600円+税
見ながらできるNMBP
【動画教材・データDVD】

2017年 8月 3日発売
本体2,500円+税
特別支援教育の
アクティブ・ラーニング

2017年 7月28日発売
本体2,200円+税
自閉症教育のあゆみと今後の展望
50年の歴史を振り返って

2017年 7月12日発売
本体2,000円+税

パブリシティ情報

2017/09/28
北海道新聞2017.9.23朝刊 記事
『「困り」解消! 小学校英語ハンドブッ』
2017/03/02
「リハビリテーション」2・3月合併号 鉄道身障者福祉協会2017.3.1 本の紹介
『参加 −耳が聞こえないということ−』
2017/03/02
肢体不自由教育229 2017.3.10 図書紹介
『マンガ版 ビジネスマナー集 鉄太就職物語』
2017/01/30
日本教育新聞2017.1.30 書評
『特別支援教育における地域のトップリーダーを考える』
2017/01/26
肢体不自由教育224号 図書紹介
『あたらしいわたしたちのうんどう』
2017/01/26
肢体不自由教育227号 図書紹介
『特別支援学校の校長先生スピーチ集』
2017/01/26
肢体不自由教育228号 図書紹介
『障害の重い子どもの授業づくり PART6』
2017/01/26
特別支援教育研究2016.6 706号 図書紹介
『キャリア発達支援研究2』
2017/01/26
特別支援教育研究2016.8 708号 図書紹介
『全国の特色ある30校の実践事例集「通級による指導」編』
2017/01/26
東京新聞2017.1.24 新刊紹介
『見てわかる 意思決定と意思決定支援』
2016/10/24発売
日本教育新聞 書評
『ぱれっと(PALETTE)』
2016/10/24発売
日本教育新聞 書評
『知的障害教育における学習評価の実践ガイド』
2016/10/05更新
菊池桃子オフィシャルブログ「私設 研究室」に掲載されました。
『PTA90事例 ―日本全国! PTA活動運営事例集―』
2016/10/05更新
菊池桃子オフィシャルブログ「私設 研究室」に掲載されました。
『今すぐ役立つ PTA応援マニュアル』
2016/09/24発売
読売新聞朝刊「くらし面」記事
『見てわかる意思決定と意思決定支援』
2016/01/23
東京新聞・朝刊/くらし面「新刊紹介」記事
『マンガ版 ビジネスマナー集 鉄太就職物語』
2016/03/07発売
教育学術新聞 3月2日号 「新刊紹介」記事
『日本の大学の系譜』
2015/08/29
産経新聞ニュース(ニュースウェブサイト)記事
『よこはまist.』
2015/08/23
読売新聞 本よみうり堂 書評
『マンガ版 ビジネスマナー集 鉄太就職物語』
2015/08/01
SankeiBiz(サンケイビズ)書評
『マンガ版 ビジネスマナー集 鉄太就職物語』
2015/08/12
8月12日発売 読売新聞朝刊 くらし家庭欄 記事
『マンガ版 ビジネスマナー集 鉄太就職物語』

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