肢体不自由教育実践講座

新たな課題に応えるための

肢体不自由教育実践講座

個別の指導計画/総合的な学習の時間/コミュニケーション支援/医療的ケア

著者名 全国肢体不自由養護学校長会 編著
ISBNコード ISBN4-921124-11-6 C3037 \1762E
判型/頁 B5判/244頁
発売日 2002年11月
定価
21世紀の学校に求められる一人一人の教育的ニーズに対応した実践の在り方
どの実践も先進的な実践として児童生徒の分かる喜び、学ぶ楽しさが文脈や行間から伝わってくる内容です。毎日毎日の指導・実践の積み重ねに必携の一冊です。

  • はじめに
  • この度、新たな課題である「個別の指導計画」「総合的な学習の時間」「コミュニケーション支援」「医療的ケア」の実践上の課題に応えるために、『肢体不自由教育実践講座』を編集し、発刊の運びとなりました。
  • 発刊に当たっては、その趣旨を、次のように設定しました。
  • (1)肢体不自由教育における専門性を高めることに資する内容とする。
  • (2)実践上の基礎理論及び全国の各校の実践等について紹介をする。
  • (3)全国肢体不自由教育研究大会等においても活用できる内容とする。
  • 本書に盛り込んだ実践は、発刊の趣旨に基づいて、全国肢体不自由養護学校長会において募集しました。「実践の広場」として、誌面を通じて交流し合い、内容を共有し、今後の実践を高めるために生かしていただければ幸いです。今回応募いただいた学校全部を紹介できませんでした。次なる発刊の機会に期待したいと思います。
  • 今回取り組んだ課題は、それぞれ取り組んできた年数による違いや専門性の質の違いがあります。しかし、これらの課題に関する実践はどれも先進的な取り組みとして児童生徒の分かる喜び、学ぶ楽しさが文脈や行間から伝わってきます。
  • また、医療的ケアに関することについては、様々な歴史的経過や論議があり、取り上げ方に慎重を要する内容ですが、医療的ケアの実施体制整備や看護師の配置等についての概算要求の時と重なり、新しい情報を届けることができたことは幸いでした。これまで諸施策化等に向けてご尽力いただいた関係省庁の方々へ、本誌をかりてお礼申し上げます。
  • 医療と教育の連携について、新たなステージへの歴史的転換期となりました。施策を生かし、今後の充実発展を図る責任は学校にあります。これまで、新たな課題に対する解決への道を切り開いてきた原動力は、毎日毎日の指導・実践の積み重ねのなかにありました。このことは、障害児教育の歴史が証明しています。肢体不自由教育の専門性が、これまでになく強く求められている今、児童生徒のより良い人生の基礎・基本を築くために、関係者が協働し合いたいものと思います。本書がその一助となればと念じています。ご協力いただいた学校の方々に感謝申し上げます。
  • 平成14年11月
  • 編著者代表/全国肢体不自由養護学校長会顧問 飯野順子
  •  
  • 目次
  • 第1章 個別の指導計画
  •  新しい学習指導要領では、(1)自立活動の指導、(2)重複障害児の指導に「個別の指導計画」の作成が定められました。個別の指導計画の作成が、各学校の「命題」となっています。これこそ、21世紀型の新しい学校教育に向けてのパラダイムの転換を図るものであり、障害のある子どもの教育を更に深化しようとするものに他ならないと考えます。個から出発した肢体不自由教育が、質的に飛躍した個に還るために、いち早くこの「命題」に取り組んだ先導的な学校の実践・研究を通して、全国的な実践に資することを目指したいと考えます。
  • 第1節 基本的な考え方と実際
  • 1.なぜ今、個別の指導計画なのか ―個別の指導計画登場の背景
  • 2.肢体不自由養護学校における個別の指導計画作成の課題
  • 3.個別の指導計画作成の意義等について ―実践事例の中から―
  • 第2節 実践事例
  • 1.個別の指導計画の整備のための学校システムの在り方
  • 事例1 個別の指導計画の作成例及び活用の実際/新潟県立新潟養護学校
  • 事例2 個別の指導計画の作成例及び活用の実際/明石市立明石養護学校
  • 事例3 個別の指導計画の作成例及び活用の実際/大阪市立西淀川養護学校
  • 2.授業計画に生かす個別の指導計画の作成と保護者の連携について
  • 事例1 子どもの実態の共通理解と授業計画・評価につながる個別の指導計画
  • /静岡県立静岡南部養護学校
  • 事例2 個別の指導計画活用の実際(中学部)
  • ―保護者と共に作る個別の指導計画/埼玉県立越谷養護学校
  • 3.個別の指導計画に基づいた指導の実際
  • 事例1 個別の指導計画/富山県立高志養護学校
  • 事例2 A君とのカードコミニュケーションの取り組み/熊本県立松橋東養護学校
  • 事例3 障害の重い子どもの自発的な動きを促すための指導
  • ―教師のかかわり方の検討を通して/青森県立青森第一養護学校
  • 事例4 音楽によるコミュニケーション/伊丹市立伊丹養護学校
  • 第2章 総合的な学習の時間
  •  総合的な学習に時間は、一人一人の子どもたちの生きる力をはぐくむことをねらいとして、平成11年3月改訂の学習指導要領に創設されました。その趣旨、ねらい等は、学校教育法施行規則73条の7及び8、9に基づいて、学習指導要領の総則に示されています。新学習指導要領は小・中学部では平成14年度から完全実施、高等部は平成15年度から学年進行で実施されます。
    総合的な学習に時間について、学習活動の内容は、各学校が地域、学校、児童生徒の状況等に応じて、主体的に設定するということから、各学校が創意工夫をして特色のある教育活動が展開できるようになっています。各学校に必置も時間ですので、今後多くの特色ある取り組みが展開されていくことと思います。本章では、総合的な学習の時間についての先進的な取り組みを紹介します。
  • 第1節 基本的な考え方と実際
  • 1.総合的な学習の時間が設定された背景 ―教育課程審議会の答申では―
  • 2.学習指導要領における「総合的な学習の時間」
  • 3.「総合的な学習の時間」と「生活単元学習」について
  • 4.「総合的な学習の時間」の評価について
  • 5.「総合的な学習の時間」の実践例
  • 第2節 実践事例
  • 事例1 「総合的な学習時間」の取り組み
  • ―学校全体で取り組む総合的な学習の時間/石川県立養護学校
  • 事例2 「拓北タイム」の実践を通して
  • ―北海道拓北養護学校の実践から/北海道拓北養護学校
  • 事例3 「総合的な学習時間」の実践
  • ―中学部の実践―/筑波大学附属桐が丘養護学校
  • 事例4 メダカを育てよう
  • ―総合的な学習の時間をとおして―/長崎県立野崎養護学校
  • 事例5 私たちの課題は街に出ること
  • ―社会福祉の未来を自分たちの手で築こう/静岡県立中央養護学校
  • 第3章 コミュニケーション支援
  •  近年、情報機器は著しく進歩し、私たちの日常生活にも欠くことのできないものとなってきています。情報機器等を活用することで肢体不自由児のコミュニケーション能力を高めようと、新しい指導が始まっています。この章では、目の動きや呼吸の変化からコミュニケーションの能力を引き出す指導から、インターネットの活用まで、全国の養護学校で行なわれている指導を紹介し、新しい教育の可能性を明らかにしていきます。
  • 第1節 コミュニケーション支援
  • ◇その1 アイコンタクトからインターネットへ
  • ◇その2 肢体不自由児のコミュニケーション指導
  • 第2節 重度重複障害児のコミュニケーション支援
  • ◇その1 情動の共有と表情や視線のコミュニケーション
  • ◇その2 おもちゃから広がるコミュニケーション
  • ◇その3 シンプルテクノロジーの活用 ―認められたり、感謝されたりする喜び―
  • ◇その4 シンプルコミュニケーション
  • 第3節 情報機器を活用したコミュニケーション支援
  • ◇その1 コミュニケーションを支援する機器
  • ◇その2 コンピュータの活用
  • ◇その3 インターネットで広がる世界
  • 第4節 コミュニケーション支援のアイディア
  • ◇アイディア1 写真や絵を使ったコミュニケーションツール
  • ◇アイディア2 訪問学級でのシンプルテクノロジーの活用
  • 第4章 医療的ケアの必要な児童生徒の学校生活
  •  痰の吸引や経管栄養等の医療的ケアの必要な児童生徒の学校生活について、主に大都市圏の養護学校から課題提起され、論議され始めたのは、平成元年頃です。この課題の困難性は、「痰の吸引や経管栄養等を資格のない教師が行うことは、医師法に抵触するのではないか」という法的な解釈の問題等を含むことです。
    様々な経過を経て、平成10年度から文部科学省から委嘱された10県において「特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究」が取り組まれました。更に平成15年度から、実践研究の成果を踏まえて、「養護学校における医療的ケア体制整備事業」等が行われる予定です。
    本章では、この間の約15年間の歴史的経過、実践研究の概要等について紹介します。更に、医療的ケアの必要な児童生徒の内面形成・主体形成等の尊厳を尊重し、質的に高い学校生活が送れるようにするために、基本的な考え方やその実際等について、これまでの実践の中から紹介します。
  • 第1節 基本的な考え方と実際
  • 1.はじめに
  • 2.医療的ケアを必要とする児童生徒の実態
  • 3.医療的ケアの必要な児童生徒の学校生活に関する課題の推移
  • ―平成元年度から平成14年度まで―
  • 第2節 特殊教育における福祉・医療等との連携に関する実践研究校からの報告
  • ◇報告1 特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究
  • /鹿児島県立鹿児島養護学校
  • ◇報告2 本校の医療的バックアップ体制の取り組みについて
  • /三重県立養護学校北勢きらら学園
  • ◇報告3 医療的ケアに関する実践研究報告(平成13年度)
  • /神奈川県立中原養護学校
  • ◇報告4 医療的ケアと教育活動との関連
  • ―福島県立平養護学校の実践研究から/福島県立平養護学校
  • ≪資料≫「特殊教育における福祉・医療等との連携に関する実践研究」実施要項
  • 第3節 子どもを主体に、子どもの立場からの医療的ケアを
  •  ―子どもに安心感と信頼感を
  • 1.子どもの気持ちに寄り添うことを第一にして
  • ―“子どもにとって医療的ケアの意味とは何か”を明確にすること
  • 2.医療的ケアに関わっていく上で大切なこと
  • 3.「伝えることが上手になりました」といえる応答的な環境を
  • 4.生き生きした授業づくり等の中で
  • ―楽しい授業では、たんが少ないとの実践報告を参考に―
  • 5.健康管理・健康指導を毎日欠かさずに ―はじめに健康観察・健康管理ありき―
  • 6.看護師の役割
  • 7.主治医又は指導医との連携
  • 参考資料 手記 医療的ケアを要する子どもを抱えた保護者の願い
  • 「おはよう 今日も学校に行こうね」/東京都立北養護学校
  • 「いつまで待機をすれば・・・・・・」/東京都立大泉養護学校

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